年が明けに実施される、大学入学共通テスト、高校入試、中学受験を控え、受験生はナイーブになっています。
そんな受験生に対して、親がやってあげられることや子供が親にしてほしいことは何でしょうか。
今回は、
- 受験生にかけてはいけない言葉
- 受験期にかけてはいけないNGワード
- 受験当日に絶対かけてはいけない言葉
- 受験生がやる気になる言葉
受験生にかけてはいけない言葉は何?
親が何気なくかけた言葉でも、受験生はストレスに感じたり、うざいと思ってしまうことがあります。
具体的にどんな言葉なのか、受験生の声と実際の失敗談を紹介します。
- 過保護な言葉「ちゃんとやってるの?」「もっと勉強しなさい」
- 期待してることをアピールする言葉「期待してるよ」「次はもっと良い結果だといいね」
- 心配しすぎる言葉「もし志望校がだめだったら…」「もし今回落ちたら…」
過保護な言葉「ちゃんとやってるの?」「もっと勉強しなさい」
勉強せずにダラダラしている子供を見て、ついつい言ってしまうワードです。ついつい行ってしまいガチな言葉ですよね。
<受験生の声>
勉強の合間に5分だけスマホを見ていたら、親から「また、スマホ見てる。ちゃんと勉強やっ
てるの?」と言われました。
自分の中で計画通りに勉強を進めているのに、ムカつきます。
こんな言葉をかけられた受験生は「ちゃんとやってるよ!」と反抗し、イライラしてしまいます。親に対して不信感を抱いてしまいます。
【正しい対応】
見守る
ダラダラしていると、どうしても口を出したくなりますが、ぐっとこらえて見守ります。
勉強せずに、成績が下がったら、どうしたら成績が伸びるかを考えるきっかけを作ってあげましょう。
「次の目標は、何点を取ることなの?」と目標を聞くのもいいでしょう。
期待してることをアピールする言葉「期待してるよ」「次はもっと良い結果だといいね」
もっと良い成績を取ってほしくて、言ってしまうワードです。
<受験生の声>
模試やテストの成績が良く、偏差値の高い学校の進学を進められ、毎日のように「勉強頑張
ってね」「次の模試も期待してるからね」と言われます。
正直、親からの期待が高すぎて、プレッシャーで押しつぶされそうです。
親をがっかりさせたくない、悲しませたくないと思い、重荷になってしまいます。
【正しい対応】
努力の過程を褒める
「勉強頑張ってるから〇点も取れたんだよ!」と努力していた姿を褒めます。
成績が悪かったときは「たくさん勉強してたじゃない。今回はたまたまだよ」と言って励ましましょう。
心配しすぎる言葉「もし志望校がだめだったら…」「もし今回落ちたら…」
受験に失敗することだけは避けたいと思い、心配になって言ってしまうワードです。
<受験生の声>
毎日受験勉強を頑張っているのに、親から「志望校に落ちたときのことも考えておかないとね」と言われ、応援されていないように聞こえ、悲しくなりました。
子供は不安と闘いながら勉強しています。親が不安をあおるような発言をすることは避けましょう。
【正しい対応】
ポジティブな話をする
「志望校に受かったら、○○な生活になりそうだね」「志望校に合格したら、やりたいことはあるの?」など、明るい話をしましょう。
志望校入学後の、具体的なイメージがわき、俄然やる気になります。
受験生を持つ親の失敗談
高校3生の子供の成績がなかなか伸びず、本人よりも親の方が焦ってきてしまい、「もっとちゃんと勉強しなさい!」「落ちたらどうするの?」などと、怒鳴ってしまいました。
その後、なんとか志望校には受かりましたが、なんとなくギクシャクした雰囲気が続いています。あのとき、頭ごなしに怒鳴ったことを後悔しています。
受験のときにかけた言葉が原因で、子供との関係が悪くなってしまうこともあります。
親が指摘したことが正論であっても、子供は傷ついてしまいますので、気をつけましょう。
受験期にかけてはいけないNGワード
通年で受験生にかけてはいけない言葉もおさえておきましょう。
親が受験生だったころの話
親世代と受験の話は、今の受験事情とまったく異なります。
今の受験生の合う勉強方法、やり方は先生方が教えてくれるので安心して任せましょう。
受験費用や進学後のお金の話
お金を払う親としては、つい子供にも受験費用などを話したくなります。
家庭の経済状況は様々ですが、受験生には悪影響をおよぼしてしまうので避けましょう
兄弟や他人と比べること
他人と比べるのではなく、本人の過去と現在の成績を比べましょう。
他人と比べられると、受験生は劣等感を感じてしまいます。
子供の進路の口出し
親は進路に対して意見を言うのではなく、選択肢が広がる情報のみを伝えましょう。
進路を決めて、受験するのは子供です。親は応援してあげましょう。
受験期に親にしてもらって嬉しかったこと
行きたい学校、進路について調べてくれた。受験日程や志望分野を調べ、理解してもらえると嬉しいですよね。「志望校に受かったら、どんな未来が待っているか」など、明るい話をするのがよいでしょう。
志願理由書や自己PRをつくるときに協力してくれた。
「あなたの長所は…」「もっと○○なところをアピールしてみたら」とアドバイスをしてみましょう。
学校の先生とは違った視点のアドバイスなので、参考になるでしょう。
またアドバイスは、子どもから相談されてから行いましょう!相談される前にアドバイスしてしまうと喧嘩の元になってしまいます。
塾で遅くに帰ってきたとき、一緒にごはんを食べてくれた。
帰ってすぐに温かいごはんが用意されていると、嬉しいものです。遅くまで塾で頑張っているのに一人でご飯を食べるのは寂しいですよね。
一緒にご飯を食べなくとも、子どもがご飯を食べている時は食卓に座って子どもの愚痴や不安を聞いてあげるのもいいかもしれません。
思春期の子どもであまり口数が少ない子どもなどにはキッチンなどからそっと見守ってあげるのもいいと思います。
かけたい言葉があったときは手紙が有効
これまで受験生にかけてはいけない言葉を紹介してきましたが、どうしても勉強態度が目に余ったり、進路のことで口を出したくなることがあると思います。
そんなときは、手紙で伝えるのが有効です。感情に任せて話すのではなく、一旦冷静になって文字にしてみましょう。
心のこもった手紙をもらうと子供もうれしいですし、本気で心配していること、応援していることが伝わりやすくなります。
受験当日に絶対かけてはいけない言葉
受験当日は、緊張と不安がピークに達しています。いつも以上にかける言葉には気遣いがひつようです。
「合格期待してるよ」
緊張している子供にとっては、余計にプレッシャーになり普段の力が発揮できなくなってしまいます。
これまで勉強してきた子供を褒め、自信がつくような言葉をかけましょう。
「いっぱい勉強してきたんだから、大丈夫!」など
これまで勉強してきたことを褒め、自信がつくような言葉をかけましょう。
「こっちがドキドキしてきちゃった」「不安になってきた」
受験当日に、子供の不安をあおるような声かけは、絶対にNGです。
親は子供の不安を和らげるような言葉をかけましょう。
「いつも通りやればOKだから!」など
親の不安げな態度は見せずに、ポジティブに言葉をかけましょう。
受験生がやる気になる言葉
親が受験生にできることは、労いの言葉、励ます言葉をかけてあげることです。
子供の努力を褒めるような言葉をかけてあげましょう。
「頑張ってるね」「お疲れ様」
勉強している過程を褒めることで、子供は応援されていると思い嬉しくなります。
成績や勉強のことに口を出したくなる気持ちは十分にわかります。志望校に合格できないと不安な人も多いでしょう。
しかし、不安なのは子どもも一緒です。喧嘩してイライラさせてしまっては本末転倒です。シンプルな言葉だけでも子どもはやる気になる時もありますよ。
「自分のやりたい事をやりなさい」「自分で決めてやってみなさい」
親が子供を信じていること、味方でいることを伝えましょう。
信頼されていることが分かると、子供はしっかり自分をコントロールすることができます。
<受験生の声>
私の両親は受験のときに、進路や勉強についてあまり聞いてきませんでした。
私の進路に無関心なのかと思っていましたが、勉強をしてると温かい飲み物やブランケットを持ってきてくれました。
直接「頑張れ」と言われたことはなかったけど、応援してくれていると感じました。
受験勉強を頑張っている子供、思春期真っ只中子供に、かけてあげられる言葉はないかと探してしまいます。
言葉も大切ですが、おいしいごはんを作ってもらうことや、メンタルをフォローしてくれるほうが子供にとっては嬉しいのかもしれません。
まとめ
受験生にとっては、親が何気なくかけた言葉でも、ストレスに感じたり、うざいと思ってしまいます。
プレッシャーになる言葉、不安をあおるような言葉はかけていけません。
子供が勉強せずにダラダラしていても、感情のままに怒らずに手紙にしてみましょう。言葉よりも手紙の方が、心配している気持ちや応援している気持ちは伝わります。
受験当日は、緊張と不安のピークです。いつも以上にかける言葉には気をつけてください。
受験生には、労いの言葉、励ます言葉、努力を褒める言葉をかけましょう。子供の不安を吐き出させてあげることも大切です。