子どもが幼稚園、保育園を卒園して、小学校へ入学。
ピカピカの1年生になって「勉強がんばるー!」といっていたものの、2学期くらいになって
「ひらがな、カタカナをまだ覚えてなかも?」
「計算が出来ない?」
「漢字が、覚えられてない?」
といったことが起こりはじめると
「あれ?うちの子なんだか勉強についていけてなんいじゃない?」
と心配になってしまいますよね。
何度教えても間違ってしまったり・・・。
「どうしてこんなことが分からないの?」と、つい、きつく言ってしまうこともあるかもしれません。
小学一年生でも、勉強につまづいてしまう子はいるようです。
勉強につまづく子は、どんなことが原因なのでしょう。
この記事を読めば、あなたの子どもが勉強についていけない原因、そしてその対策が分かり、つまづきを克服して、安心して二年生へ進級出来ますよ。
小学一年生で勉強についていけない原因は?
小学校1年生で授業についていけない原因は以下の2つになります。
- 授業の聞いていない
- 集中できていない
小学校に入ると、45分間じっと座って授業を受けなければいけませんね。初めのうちは、じっとしているのも難しいです。
しかし、授業をしっかりと聞いていないと、内容が分からなくなります。聞いていないので、帰ってからの宿題も分からなくなり、また次の日に、新しいことを学んで理解出来なくなってしまいますね。
私は授業をしっかり聞いて帰って欲しかったので、ある2つのことをしていました!
学校に行く前に約束をする
長女に「今日先生が何を教えてくれたか帰ったら教えてね」と言って学校に行かせていました。そうすると「お母さんに教えないといけないから、聞いておかなくちゃ」と聞いてきてくれました。
先取り学習
私が教科書を先に読んでおいて、次はこんなことを習ってくるんだなと把握しておいて、その知識を長女に少し教えておきます。
そうすると、「あっ、これ知ってる。」と事前にある知識と結びつくため、学習するのが楽しくなるようです。
授業中ずっと集中するのは難しいかもしれませんが、少しでも理解して帰ってくれるといいですよね。
授業のスピードが早く、学習が定着するのだけの時間を学校では取ることが出来ない
1学期は比較的ゆっくりと授業が進みますが、2学期からはあっという間に、新しい学習に進んでいきます。新しいことを学習しても、定着しないまま終わってしまうこともあります。
そして新しい単元に行けば、まえに習ったことは忘れていってしましますから、どんどん分からなくなってしまっているんですね。
これには、徹底して反復練習することが必要になってきます。特に算数は、習ったことの積み上げで学習が進んで行きますので、日々の練習が大切になってきます。
小学一年生で勉強でつまづくポイントはどこ?
1学期はゆっくりと授業が進みます。国語では1学期をかけてひらがなを学習します。算数でも10までの数や繰上りや繰下がりのない計算になります。
2学期になると1年生での最重要単元に入ってきますので、つまづく子が出てきます。
では、小学校一年生でつまづくポイントは、どんなところにあるのでしょうか。国語と算数で見ていきましょう。
私の娘(小3と年長)の学習の経験を通して感じたことも、ご紹介していきますね。
国語でつまづくポイント
「へ」「を」「は」の使い方
「え」と「へ」、「お」と「を」、「わ」と「は」の使い方を、難しく感じる子は多いです。
年長の次女はちょうど今、勉強中なのですが、よく間違っています。長女はいろんな言葉を書いたり、読んだりしているうちに覚えたようなので、経験が足りないために間違ってしまうのだと思います。
書くこと、読むことが増えると覚えていくのですね。
「ゃ」「ゅ」「ょ」の書き方
「きょ」や「きゅ」など小さい平仮名を書くときに、どう書いたらいいのが分からない子もいます。
次女は読めるのですが、書けないので、私によく聞いてきます。しかし、「チョコレート」などよく書く文字の中の「ちょ」は覚えているようです。こちらも、繰り返しの学習が必要なのですね。
漢字
漢字は小学校ではじめて書くという子も、少なくないですよね。漢字は「書き順」「とめ」「はね」「はらい」を覚えなかればいけません。
読みも「音読み」「訓読み」と何種類もあるため、一文字でもたくさん覚えることがあるため、苦手な子も多いようです。
漢字を覚えるにはいくつかの方法がありますのでご紹介します。
- 漢字の成り立ちを教える
- 部首で覚える
- 習った漢字の組み合わせで覚える
- 熟語で覚える
というようにいくつかありますので、試してくださいね。
私の長女は「習った漢字の組み合わせ」で覚えると言っていました。例えば「男」なら「田」と「力」を使うという風に覚えているようでした。それから、漢字一文字では覚えにくいので、熟語や文中から覚えるといいようです。
算数でつまづくポイント
繰上り・繰下がりの計算
これは1年生の2学期に学びます。この繰上り・繰下がりの計算を学習するときに出てくる「さくらんぼ計算」というのがあるのですが、これが苦手な子が多いようです。
低学年の子どもは、手順を理解するのが苦手です。さくらんぼ計算というのは、繰下りのない引き算の2連続なんですね。1回でも大変なのに2回もやるなんて、めんどくさいと感じる子も多いようです。
さくらんぼ計算というのは、1年生のこの時期にしか学習しませんので、計算を早くするには答えを覚えてしまう方がいいようです。ちょうどこの時期の子どもは、単純に記憶する力が大人よりも優れているそうです。
小3の長女に「さくらんぼ計算って覚えてる?」と聞いてみました。すると「忘れた」と言われました。
「じゃあ、12+7とか12-7とかって、どうやって計算してる?」と聞くと「もう答えを、覚えとる」と言っていました。
小3の長女も1年生の時に、計算カードを毎日やっていました。3年生になっても夏休み期間に毎日100マス計算をしていました。それまでは計算間違いが多かったですが、これをやって減りました。答えを覚えるくらい繰り返しすることで、計算が得意に変わりますよ。
小学校一年生でのつまづくポイントは限られています。「うちの子なんだか、ここがあやしいな」と思ったら、出来るようになるまで繰り返し学習するといいですね。
小学一年生で勉強についていけない子への対策は?
自分の子どもがどんな所でつまづいているか分かりましたか?
では、現在の勉強についていけていない状況を、どうしたらよいのでしょう。
小学校一年生で勉強についていけない子への対策を、お伝えしますね。
繰り返し学習する
100マス計算で有名な蔭山英男先生は「子どもが低学力になる基本的な理由は『理解出来ない』からではなく、『忘れる』から」とおっしゃっています。子どもはすぐに覚えるけれど、使わなかったらすぐに忘れるんですね。
だから、繰り返しの練習が必要なのです。
その時に、あれこれと同時進行でするよりも、「足し算なら足し算を徹底的にやる」というように
一つのことに絞ってやることが効果的だそうです。
うちでも100マス計算を、親子で毎日競争していました。はじめのうちは、親の方が早かったですが、夏休みが終わるころには、小3の長女に勝てなくなってしまっていました。100マス計算の時間は2、3分ほどですが、毎日繰り返すことで定着していきましたよ。
出来ているところを褒める
子どものやる気は「これが出来た」「こんなことが出来た」「これが解けた」という気持ちが積み重なって、次のことを「やろう」という気持ちになっていきます。
ですから、勉強についていけていない今の状況でも、出来ていることを見つけて褒めてあげてください。例えば「名前がちゃんと書けているね」とか「数字が綺麗に書けているね」とか「この問題は出来ているね」とか小さなことでもいいので、褒めてあげるようにします。
そうすると、「自分は出来る」と子どもが思うようになり、勉強へのやる気も出てくるようになるのです。
私は子どもが、何も言わなくても勉強をやっている時や、何かが出来た時に、少しオーバー気味に褒めます。
「自分で宿題始められたね」「計算できたね。得意なんだね」など自分は出来るんだ、得意なんだと思わせています。
すると、自分は出来ると思っているので、出来ないことがあると悔しくなります。だから、より頑張るようになるというように、いい方へ向かっていきますよ。
「繰り返し練習する」「出来ているところを褒める」のどちらの対策も、すぐに効果が出る方法ではありません。でも、自分の子どもを信じて根気よく付き合ってあげてくださいね。
勉強についていけない子へ親がやってはいけない対応は?
勉強がついていけない子へのやってはいけない対応は、ただ一つ「ダメ出しだけをする」こと
もう、この一点に尽きます。
つい、テストで間違っている所だけを指摘して「なんでこんな問題出来ないの」とか「またこの問題、間違ってる」と言ってしましがちですが、これがダメなんです。
勉強が出来ないことを、怒られるとやりたくなくなってしまって、あっという間に、勉強が嫌いになってしまいます。そしてまたやらないので、勉強についていけないという負のスパイラルに入ってしまいます。
「勉強」と「怒られた」「「叱られた」などの、嫌な体験を結び付けてしまうことで「勉強嫌い」になってしまいます。
大人だって、怒られてまで嫌なことをやりたくないですよね。子どもでも同じです。勉強して分からなかったら、また怒られると思うと、ますますやってくれませんよね。
勉強が分からなくても「考えたら出来た」「ここまでは出来た」「これを知って楽しかった」と成功の体験を結びついていくと、勉強が楽しいものになっていきます。
ですから、現在小学校一年生で勉強につまづきがある子どもは、つまづく前に戻ってやってみるといいかもしれません。「これは、出来るよね。じぇあこっちももう少し考えてみる?」など、穏やかな口調で子どものやる気を、引き出してくださいね。
【まとめ】
小学一年生で勉強についていけない原因や対策、そのときの親の対応などをご紹介してきました。
各見出しの重要点を一目で分かるように、まとめておきますね。
●小学一年生で勉強についていけない原因は
「授業を聞いていない・集中できていない」
「授業のスピードが早く、学習が定着するのだけの時間を学校では取ることが出来ない」
が原因になります。授業を聞いて帰ってくれるようになる声掛けや、学習を定着させる反復練習が必要になります。
●小学一年生で勉強でつまづくポイントは
【国語】・「へ」「を」「は」の使い方と「ゃ」「ゅ」「ょ」の書き方では、繰り返しの学習で定着するようです。
・「漢字」では、漢字を覚えるポイントがあります。
・漢字の成り立ちを教える
・部首で覚える
・習った漢字の組み合わせで覚える
・熟語で覚える
これらを組み合わせて、子どもが覚えやすい方法で練習しましょう。
【算数】繰上り・繰下がりの計算
さくらんぼ計算という繰上り・繰下がりの計算の手順を学習します。これが理解できにくい子がいるようです。この計算を得意にするには、覚えてしまうことが一番の近道です。
●小学一年生で勉強についていけない子への対策は
「繰り返し学習する」
「出来ているところを褒める」
地道ですが、繰り返しの学習で基礎が定着します。出来ていることを褒めると、子どものやる気がでます。
●勉強についていけない子へ親がやってはいけない対応は
「出来ないことを怒る、叱る、ガミガミ言う」です。これをやってしまうと、「勉強」と「怒られた」という嫌な体験を結び付けてしまい、「勉強嫌い」な子になってしまい、ますます自分から勉強をしなくなります。
大人からすれば、小学一年生の学習なんて簡単ですが、定着するまでに時間がかかるんですね。基礎が出来るまで、しっかりと付き合ってあげて下さい。ここで基礎が出来れば、二年生、三年生と学習を積み上げていくのが、楽しくなりますよ。